焼酎雑学

焼酎雑学

焼酎って?

焼酎はアルコール発酵したもろみを、清酒のように圧搾せず、ウィスキーやブランデーのように蒸留して作られたものです。

ここでは、焼酎の基礎的な知識をご紹介します。

焼酎って?

焼酎の語源

日本では18世紀頃から焼酎という表現が定着したようです。それまで”焼酒”と今の焼酎の両方が混用されていたのは、中国では熱を加えるという意味で”焼”の文字を使い蒸留酒を「焼酒(シャオジュウ)」と呼んでいた名残とも言われています。

焼酎の「焼」という文字は、モロミを加熱、沸騰させてつくるという蒸留酒の基本的な作業で、「酎」は濃い酒という意味。

何をきっかけに”焼酒”が”焼酎”になったのかは不明ですが、一説では中華音で”酒”はチュウと発音されているところから、日本では字義と音訓を混同して使われるようになり”焼酎”になったのではないかとも言われています。

焼酎って?

焼酎の単位

日本では焼酎に限らず、液体や穀物類の体積を量る場合「石」という単位を用いることが、今でも普通に行われています。

明治時代に一石は約180リットルと定められ、以下のようになっています。

1石=10斗=100升=1000合=180リットル ※1合は180ミリリットル

酒器と飲み方

せっかく飲むなら見た目も美味しく、さらに楽しく。

焼酎酒器で通な気分に。美味しい飲み方も伝授します。

チョカ

チョカ

焼酎酒器で通な気分に。美味しい飲み方も伝授します。

鹿児島には約400年の歴史を持つ薩摩焼や、西郷隆盛の子孫が継承している白薩摩焼、桜島の火山灰で作った溶岩焼など多種多様な酒器が各地に残っています。主に縦長の形が多い日本酒のとっくりとは違って、男性的で平たくどっしり安定感のある器です。

「質厚く、色も薄黒く、烈火にかけて破るることなし」と”西遊記”で橘南谿が書いているように黒いチョカは、勇壮な桜島を思わせる、鹿児島の風土でこそ生まれた形状なのかもしれません。

昔は、使った後もあまり洗わずに焼酎を繰り返し注ぐことで、使い込む程に酒器の赴きに風格が備わって焼酎独特の旨みも増すといわれていたそうです。また、注ぎ口がイノシシの牙に似ていることから「猪牙(チョカ)」という説や、沖縄が琉球王朝時代酎家(チュウカァ)と呼ばれていたのが鹿児島の「ちょか」になったという説もあるようです。

カラカラ

カラカラ

沖縄では “からからー” 、熊本球磨地方では “がら” とも呼ばれる酒器です。

語源については諸説ありますが、古いものには中に陶玉が入っており、振るとカラカラ鳴るためとも言われています。

姶良郡加治木町に所在する弥勒窯跡から5~6個のカラカラが出土したこともあるそうです。

この窯は1786年(天明6年)に龍門司焼の川原芳工が開窯し主に染付け磁器を焼造していましたが、発掘調査で陶器も出土しており、わずかながらも陶器を焼いていたことがわかってきました。いくつかある釉薬の中では白化粧土と透明釉を合わせたものと灰釉が多く発見されています。

男性的なチョカに対してやわらかで華やかな印象のものが多く、白磁の表面に緑、飴色の釉薬を施したものを三彩と呼び、明治の頃から焼かれたと言われています。

ソラキュウ

ソラキュウ

おちょこの底が円錐型に尖った形の酒盃です。

酒宴で古くから用いられた遊び心ある盃で、焼酎がはいったまま置くと倒れて酒がこぼれてしまうため注がれれば飲み干すまで手を離すことができません。

「それ飲め!」と差し出されて「きゅっ」と飲み干すことが語源とされています。 また、ソラキュウの底に穴をあけたものもあり、いずれも飲み干さなければならない細工になっています。「なんこ」という、二人で向かい合って座り、相手が手に棒(写真参照)を何本持っているかを当てあい、負けたほうがソラキュウの焼酎を飲むという豪快な飲み比べゲームもあります。

  • 飲酒は20歳になってから。お酒はおいしく適量を。
  • 飲酒運転は法律で禁止されています。
  • 妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。